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kaidaten's blog~書評ノート~

日経新聞関連の時事ネタを中心に書評ノートを公開中。小説や実用書、自己啓発本についてもたまにエントリー。

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五輪エンブレム問題~日本経済新聞社説9月2日~

日本経済新聞

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波紋広がる五輪エンブレム問題

日経新聞社説シリーズ。本エントリーでは、9月2日の社説「五輪に水さすエンブレム問題」を題材とする。連日ワイドショーで取り上げられる五輪のデザイン問題。直近では、新国立競技場の予算問題などもあり、オリンピック開催前から皮肉にも話題に事欠かない状態だ。

 

 

 

社説概要

2020年の東京五輪パラリンピックの公式エンブレムが、白紙撤回される異例の事態。原作者の佐野研二郎氏が、他作品を模倣したとの疑惑はあくまで否定しつつ「五輪のイメージに悪影響が及んでしまう」等として提案自体を取り下げた。既に一部スポンサー等はCMなどに使い始めていたため、影響は大きい。

 

■デザイン盗用疑惑の経緯

エンブレムは、発表直後からベルギーの劇場側が「盗用だ」と指摘し、国際オリンピック委員会を相手に使用差し止めを求め、提訴していた。佐野氏は一貫して「事実無根」と独自性を強調。組織委も原案や最終案を提示しつつ、修正の理由を説明し、疑惑を否定していた。

 

しかし、審査委員らは模倣に否定的な見解ながらも、組織委は最終的に「国民の支援がないものを使い続けることはできない」と判断。


ことデザインに関しては、専門家でさえ「模倣か否かの判断は極めて難しい」という。そうであればこそ、選考や修正の過程を含め、組織委は一連の経緯を迅速、かつ丁寧に開示すべきだったのではないか(インターネット上にはエンブレム公表以降、佐野氏の他の作品も取り上げ「盗用である」との声が満ちあふれていた)。

 

佐野 研二郎の経歴(参考)

代々木ゼミナール造形学校、多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業後、博報堂入社。佐藤可士和チームになどにも所属し、2008年に独立。現在、多摩美術大学美術学部統合デザイン学科教授を務める。

 

感想

中立的な立場から見れば見るほど、今回のデザイン盗用に関しては難しい問題だと思う。”盗用”と聞いてまず最初に思いつくのは、やはり中国。

 

盗用というよりもはやコピーに近いが、日本をはじめとした世界中の人気アニメキャラクターの廉価版が、堂々と中国国内のテーマパークのマスコットキャラとして活躍している(笑)。本物よりも先に商標登録も済ませてしまうこともあるというのだから呆れてしまう。


中国のコピー問題は極端な例外として、例えば自動車業界を眺めて見ても、複数のメーカー間で似たようなデザインの自家用車が販売されている。例を挙げだせばきりがない。

 

結局、この手の問題は、相手が訴えるか否か、裁判で盗用が認められるか否かが全て。ましてや、世界規模の祭典である「オリンピック」を実施するのだから、少しでもイメージが悪くなれば大問題。訴えられた時点でアウトなのだ。

 

今回の件を教訓に今後どのように「デザイン」と向き合っていくか、専門家は考えなければならない。


東京五輪は、国益に大きく関係するイベント。福島の原発問題を抱えながらも、プレゼンテーターの活躍により勝ち得た「開催国の権利」を最大限に生かしていかなければならない。

 

今後、文化的側面も含めてマイナスの印象を諸外国に与えないように配慮していく必要があるだろう。