男のアレが入らないという話を読んだ
現代の日本に出現した超問題作
衝撃の問題作を読んだ。
問題作だが、おもしろい。タイトル以上の物語がこの一冊には詰め込まれている。
旦那のソレがでかすぎて、奥さんのアレに入らないという奇妙な性生活から話は始まり、やがては勤務先の小学校の学級崩壊に端を発した精神障害、見知らぬ複数の男性との望まない関係性へと物語は展開されていく。
巻末に載せられた手書きの後書きを読んで感じたもどかしさ。
この人が何をしたんだ?なぜこんなにも辛い思いをしなければならないのか?
現代社会が生み出した歪みを嘆かずにはいられなかった。
普通とはなんなのか?規定のルートから逸脱した人に向けられる周囲の好奇の目はやはり厳しい。私自身、それを「おもしろそう」と感じたからこそこの本を手に取った。他の多くの読者と同じだ。しかし、「コンビニ人間」の著者しかり、ありのままを受け入れて行きていくことの強さ、その誇り高き生き様を我々は笑ってはいけない。
一番苦労した人が一番幸せになるべきなのだ。周りがなんと言おうと、稀有な存在である自分を愛せたとき、この世界の景色は変わる。この世で体験する表面的なできごとには必ず意味がある。
そんなことを思った初春のある日であった。