kaidaten's blog~書評ノート~

日経新聞の要約や書評を中心にエントリーしてましたが、最近はざっくばらんにやってます。

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直感力

内容紹介

直感力 (PHP新書)

直感力 (PHP新書)

 

 

 

 

直感とは、論理的思考が瞬時に行われるようなもの。勝負の場面では、時間的な余裕があまりない。論理的な思考を構築していたのでは手間がかかりすぎる。流れの中で「これしかない」という判断をしなければならない。そのためには、堆く積まれた思考の束から最善手を導き出す「くせ」が必要となる。

 

直感は、この導き出し作業を日常的に行い、脳の神経回路を鍛えあげた結果磨かれていくものだと羽生名人は主張している。何もないところから湧き出てくるわけではなく、考えて考えてあれこれ模索した経験をストックしてこそ最適解のひらめき=直感は得られる。目を瞑ってあてずっぽうにくじを引くような性格のものでもなく、その瞬間に突如として湧いて出るようなものとも違う。

 

直感を磨くためには、あえて「考えない」時間を意識的につくることも必要。いわば頭の中に空白状態をつくること。頭が飽和状態にあるとき、そこからは何も生まれてこない。ある程度の隙間、空っぽの部分があるときでないと、創造的な思考はもちろん、深い集中はできない。気分が向いたら歩く。その時間は頭の中に解放された部分としての空間をつくるための時間であり、行動である。

 

よく転機という言葉が使われるが、確かに自分が予想しなかった何らかの出来事で状況が変わることはある。しかし、転機は自発的な行動の中から生まれてくるもので、その小さなきっかけを意識的にたくさんつくっておけば、訪れる転機の回数も増えるのだと思う。

 

羽生名人は、他力の大切さも説いている。こちらから何かしようとするよりも、相手が動く、その力を自分の力に変えることも時として必要。

 

ミスは、しないにこしたことはないのだろうが、ある意味必然である。そのとき大事なのは、ミスの後にミスを重ねないことなのではないか、思っている。自己否定しない。短期的には否定的で、長期的には楽観的に考える。

 

ツキを超越する強さ。自分ではどうにもならないもの、いかんともしがたいものであれば受け入れるしかない。

 

水面下を読む力。分からない、迷っている、悩んでいるとか空回りしているといった苦しい時間こそが、後々の財産になるものだ。

 

何事であれ、最終的には自力で考える覚悟がなければならない。