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kaidaten's blog~書評ノート~

日経新聞の要約や書評を中心にエントリーしてましたが、最近はざっくばらんにやってます。

ゼロ秒思考

書評

ゼロ秒思考  頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング

ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング

 

仕事が上手くいかずに悩んでいた矢先、手に取った本。

 

頭の中で考えていることを紙に書き出すだけ、というシンプルな思考整理法がテーマ。

 

本当に目から鱗。実際に試してみて効果的面でした。

 

にしてもこの人の文章は痛快です。これまでなんとなく悩んでいた部分について、根本的な原因を簡潔な文章で的確に表現されており、何度も唸らされました。

 

超一流マッキンゼーで14年間活躍したコンサルタントが試行錯誤して編み出した「ゼロ秒思考」メソッド、おすすめです。

 

 

 

内容抜粋

 

そもそも、大半の人は、どうすれば「深く考える」ことができるのかがよくわかっていない。

 

多くの仕事は、一つひとつの会話、メールのやり取りの積み重ねにより進んでいく。それらが正確に、余計な遠慮なくできれば前向きに進みやすい。往々にして問題が悪化するのは、過度の遠慮や躊躇によって対策が遅れ、早期に解決できる問題・すれ違いが放置されるからだ。放置さえしなければ、それなりに必要なアクションを打つことができる。言葉を自由に、的確に使うことができるようになると、これらもすべてうまくいくようになる。

 

普通の人は、自分ではよく考えていると思っても、実際は「考えが浅く」「空回り」することが多い。頭がいい悪いというよりは、考える訓練がほとんどできていないからだ。

 

考えをどんどん深めていくこと、選択肢をあげ尽くし、それを評価して優先順位をつけることなどは、実はウェイトトレーニングと同じで、鍛えれば鍛えるほど力がつく。本書を読み終え、1日10ページのメモ書きを始められた人には、ウェイトトレーニング的な効果を数週間で実感してもられる。

 

ある程度悩みをはき出した後は、気持ちが軽くなって、意外なほどアイデアが出て、考えが深まるようになる。それまで見えなかった全体像がどんどん間近に見えてくる。全体像が見えやすくなるとは、言いかえれば「全体がどういうものかわかる」「どちらに向かっていることがわかる」「全体構成が整理できる」ということだ。資料で言えば、「目次ができる」ということになる。

 

ゼロ秒思考を身につける最短、最良の方法が、ここまで何度か言及してきた「メモ書き」だ。「メモ書き」は、元々は私がマッキンゼーに入社した際、インタビューの仕方、分析のやり方、チームマネジメントなどで役立つアドバイスを先輩から多数いただき、それを漏らさず書き留めよう、書き留めたうえでしっかり理解し自分の物としよう、というプロセスから生まれた。ただ、数千ページ書き、多くの人にも書いてもらううちに、メモを書くと自意識を取り払い、素直にものを考えられるようになることに気づいた。1分という制約の中で、素早く迷わず、相当量を書き出すことが鍵だったと考えている。 「メモ書き」はこわばった頭をほぐす格好の柔軟体操であり、頭を鍛える手軽な練習方法だ。

 

メモ書きを3週間から1ヶ月続けると、頭にどんどん言葉が浮かぶようになる。メモに書くよりも早く、言葉が湧いてくる。

 

メモに書くことで、もやもやした思い、懸念事項、考えも整理される。頭がすっきりする。もやっとした思いを言葉に直し、手書きし、目で確認することで、メモが外部メモリになる。そうすると、驚くほど頭の働きがよくなる。そう、人間の頭はそれほどキャパがあるわけではないので、何かに気を取られるとうまく動かないのだ。

 

人間の頭は心と切り離せないため、心が乱れると頭がうまく動かないのだ。堂々巡りをしたり、あと一歩のところで戻ったり、決めかねたりする。それがストレスでさらに頭が働くなくなっていく。

 

メモを書き始めてほんの3〜4週間でも、「会議での他の人の発言がよく把握できるようになった」「発言が以前よりも注目されるようになった」「取り上げられるようになった」と多くの方からフィードバックいただいた。メモ書きは仕事で成長するための効果的な方法でもあるのだ。

 

最近は、白黒のレーザープリンタが8000円程度で、印刷も非常に早くできるので、メモ書き同様お勧めしている。

 

メモを見ながらパワーポイントで書き上げる

 

メモを1ヶ月、300ページ続けると、ほとんど別人と言っていいいほど課題整理のスキルが上がる。