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kaidaten's blog~書評ノート~

日経新聞の要約や書評を中心にエントリーしてましたが、最近はざっくばらんにやってます。

公務員の仕事は物凄く無駄が多い

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税金の無駄遣いと言われても仕方がないほどの無駄

私には、地方公務員として働いた経験がある。

 

働き始めてとても驚いたのが、職員が圧倒的に非効率な仕事の仕方をしていること。なにそのドヤ顔?どうでもいいことに多大な時間をかけ、本来注力すべき「納税者のための仕事」を放棄していると言っても過言ではない状況。

 

仕事をした気になって満足して帰っているが、実際にあんたがやった作業は、どうでもいい想定質問に対する回答の言い回しをフィックスさせただけ。

 

そのくせ、納税者に対しては上から目線。要望をあげればクレーマーのレッテルを張り、「こんなめんどくさいことがあった。こんな人がいた」と酒の肴にする。

 

血税をもらってやってる仕事がこれか。

 

落胆というか、失望というか、どうしようもなく残念な気持ちになったことはいうまでもない。

 

この無駄の原因はなんなのか?

決裁制度

公務員の仕事で特徴的なものが「決裁」制度である。

 

行政上の判断を適正に行うために、然るべき権限を持つ管理職まで確認を取り、判子をもらう。公文書を扱う公務員には当然必要なのだけれど、この制度が無駄の温床となっている。

 

役所ではとにかく決裁を取る。どうでもい形骸化した会議の出欠でさえも所属長まで「お伺い」を立てるのだ。

 

「◯◯の会議に●●氏が出席してもよろしいか。」みたいな決裁文書が庁内には散見される。丁寧にインデックスを貼って体裁を整え、どうでもいい会議への出席の確認を上長に取り、ドヤ顔で「これが役所のルールだから」と威張り散らす先輩職員。

 

kaidaten
嘘のようなな本当の話。何のプライドだよ!
 

 

もう本当に笑ったのが「庁内調査の●●に関して『該当なし』と回答してもよろしいか」という決裁文書。なにそれ?そんな確認してどうすんの?「裁量」って言葉知ってる?

 

この傾向は、新卒で役所に入庁し、民間を知らない職員に特に見られる。

 

もちろん、上司に判断を仰ぎ、証跡として残しておかなければならない案件もある。しかしながら、多くの職員がその線引きを全くできていないのだ。

 

とにかくなんでも判子を貰う。それを仕事だと勘違いしているのだから、税収がどれだけあっても納税者が満足するサービスなど提供できるわけがない。

 

議会対応&レク

議会対応。よくTVで国会答弁の様子が放映されているので、お馴染みかもしれない。

 

公務員は議会対応にもめちゃくちゃ追われる。頭の悪い議員の的外れな質問に対する答弁の作成。不毛な時間。

 

そしてその答弁を作成するために、尋常ではない数の「レク」と呼ばれる会議を実施する。

 

もうね、本当、無駄。回数を重ねるごとに、よくなるどころか、クセのある上司のこだわりによって、文章がどんどんいびつになっていく。いい年した大人が、出るかどうかもわからない質問への回答の「言い回し」について真剣に長時間議論する。

お茶目。

そう、彼らはお茶目なのだ。

 

kaidaten
「〜と考えられる」「〜である」みたいな語尾の言い回しをガチで検討してます
 

 

 

 

公務員の平均的な日常

平均的な公務員の一日を紹介しよう。

出勤とともにメーラーを開くと、ほとんど内容のない大量の調査依頼が来ている。それらの決裁準備に午前中を追われる。不毛な調査に対して、インデックスで飾り立てた美しい決裁資料が完成するころにはお昼のチャイムが鳴る。

 

昼休みはもちろん死守(これは労働者としては当たり前)。きっちりと休み、一般人が窓口に来ても毅然とした態度で追い返す。

 

午後からはレク祭り。内容は全く同じなのに、言い回しだけがどんどん変わっていく。そして時間は光の速さで進む。おっと議員からの急な要望が入った。どのように返答するか。課長まで相談したところで、定時のチャイム。

 

仕事が終わらないから残業だ。明日までにやらなくてはならない大量の「宿題」がある。私がんばってるな。(残業代は全額しっかり貰う)でも、定時でエアコンが切られるので労働環境は最悪だ。

 

大量の資料を印刷印刷。集中力が切れているのでミスも多くなり、誤印刷の嵐。役所の月の印刷代は尋常でない額に達する。今日び、こんなに紙を印刷するのは公務員か出版社くらいだろう。その印刷代をオフィス環境の改善に充てれば作業効率も上がるのに…。

 

そして、やっと長かった一日が終わる。

 

一度でいいから振り返ってみてほしい。

 

納税者のための仕事って30分もしてないんじゃない?

 

私は、確認を取るところはきっちり詰めて議論し、あとは流しながらできるだけメリハリをつけて作業するようにした。それでミスが出るどころか、他の職員より明らかにパフォーマンスが高かったのだから笑ってしまう。問題も起こしていない。しっかり給料分の仕事をして、残業代(=税金)など貰う必要もなく、定時で退庁していた。

 

公務員は、本当に本当に納税者のための仕事をするべきだ。そういう意識を持つべきだ。予算はすべて最高のパフォーマンスを提供するために使うべきだ。よくわからない作業に労働力を注ぎ込んでいる場合ではない。

 

皆さん。公務員は税金泥棒だと世間で言われて久しく経ちますが、やっぱりそうだと私は思います。

 

追記

2018年現在、働き方改革が全国的に進められている中で、地方公務員の働き方も少しずつ変わってきているよう。

 

元同僚から聞いたところによると、具体的なところでは、無線LANの導入、電子決裁・ペーパレス会議の推進、在宅勤務制度の普及促進などに取り組んでおり、作業効率はかなりあがったよう。

 

kaidaten
職員がアプリ自作してサービス改善!とかよく聞くようになりましたね
 

 

民間企業ではとっくの昔に導入しているところではあるが、ガラパゴス状態だったこれまでの体制を考えると、自らの非合理性に気付き、省力化に向けて動き出せたことは大きな変化ではないだろうか。まぁとりあえず、納税額に見合ったサービスはまだまだ提供されていないので、もっと謙虚な姿勢で取り組んでくれ。