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kaidaten's blog~書評ノート~

日経新聞の要約や書評を中心にエントリーしてましたが、最近はざっくばらんにやってます。

キングコング西野の「新世界」がなかなか面白かった

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今やベストセラー作家となったキンコン西野のビジネス書「新世界」の内容

最近テレビで見かけなくなったお笑いコンビ「キングコング」。ボケの梶原の方は快傑えみちゃんねるでたまに見るが、ツッコミの西野は全く見ない。それこそ、はねトびで記憶が止まってるレベル。

 

そんな西野が何をやってるのかというと、実は結構マルチな活動を展開している。絵本を描いたり、ビジネス書販売したり、変なWEBサービス作ったり、ハレノヒ被害にあった新成人のために「リベンジ成人式」なるド派手なパーティを自腹で企画したり。最近では、美術館建設にも着手したそうだ。一応、漫才もしているそうだが、芸人の枠を飛び越え、マルチクリエイターの名を欲しいままにしている。

 

そんな西野のビジネス書が出版されたということで、早速本屋で立ち読みしてきた。 

  

新世界

新世界

 

 

「泣ける。内容で泣いて、カバー裏の表紙を見て二度泣く」という口コミがあって、どんな内容やねん!と思って読み進めてみたが、至って普通のビジネス書だった。書かれている内容に特に泣ける要素はないし、夜空に浮かぶ風船が描かれた裏表紙を見ても泣けない。

 

たが、結構面白かった!別のエントリーで紹介したホリエモンとの共著「バカと付き合うな」が、拍子抜けするほどつまらない内容で失望したのに対し、この本はライトな読み物としてはいい線行ってる。立ち読みの価値あり。

 

 

 

まず、芸人として駆け出しのときのキングコングの実情が赤裸々に書かれてるのがよかった。この人たちはこんな苦労してたんやなーと。

 

あとは基本的に西野が現在進行形で回してるプロジェクトの紹介なのだけど、これもなかなか興味深い。彼は1万人超の規模を誇る日本最大のオンラインサロンのオーナーで、日夜実験的な試みをサロン内で展開している。それらの試みには一応ロジックが通っているものの、なんやこれ?みたいなちょっと外れたものもある。でもそれを大の大人が真面目にやってる姿っておもろいよな。

 

落書きだらけの本だけを売るオンライン書店アプリ、金で文字を買うWEBサービス、美術館予定地での廃材の販売。どれも常人には思いつかない、思いつきたくもない内容だが、彼を支援する者は一定層いる。オンラインサロンは熱狂しているようだ。実はそういう奴が後々化けて、とんでもないメガヒットコンテンツを生み出すのかもしれない。

 

というか、彼は一応それなりのアウトプットを残しているので、現時点でも「成功者」と言えるのではないだろうか。芸人出身という色眼鏡で見られるからバカにされがちだけど、キンコン西野は実はすごい人物なのかもしれない。

 

と、読んでて思った。