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kaidaten's blog~書評ノート~

日経新聞の要約や書評を中心にエントリーしてましたが、最近はざっくばらんにやってます。

【完全保存版】外国人がオススメする日本を再発見できる書籍一覧(日本文化編)

DiscoverJapanが紹介する、日本を再発見できる本 

DiscoverJapan(ディスカバー・ジャパン)という雑誌をご存知だろうか。

 

伝統あるものづくりやデザイン、衣食住や景観などの日本文化を紹介する旅行・レジャー誌だ。「日本のいい『こと』、『もの』、『場所』、『人』を再発見する」をテーマとしており、キャッチコピーは「日本の魅力、再発見!」

 

 2015年12月版の特集は「ワクワクする本」。その中でも外国人ライターがおススメする「日本人ならば読んでおきたいニッポンを知るためのブックガイド」というコーナーで取り上げられている書籍ラインナップがなかなかおもしろかったので、当ブログでも紹介してみようと思う。

 

雑誌自体は800円弱とお手頃価格なので、興味を持った方は是非一冊購入してほしい。日本在住の外国人留学生などにプレゼントしても喜ばれるかもしれない。 

 

 

 

外国人ライターがおススメする日本を再発見できる本(日本文化編)

▪️すき焼き SUKIYAKI

一頭の特産松坂牛がすき焼きになるまでを写真と文章で綴っている。

すき焼きができるまでには何人もの裏方が、それぞれの仕事に誇りをもってかかわっていることが本書を読むことで理解できる。食に対する価値観が変わる一冊。

 

▪️Zen in the Art of Archery

Zen in the Art of Archery

Zen in the Art of Archery

  • 作者: Eugen Herrigel,Daisetz T. Suzuki
  • 出版社/メーカー: Vintage
  • 発売日: 1999/01/26
  • メディア: ペーパーバック
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ドイツ人科学者が、日本の達人の下で弓道を学び、禅につながる教えを体得していくまでの経緯を綴っている。弓道と禅との関係性が実に面白い。

 

▪️A Dictionary of Japanese

外国人向けの日本料理辞典。食材から調理用具、調理法まで、日本の料理に関するあらゆる言葉を網羅。外国人に日本の食文化を説明する際にも役立つ一冊。

 

▪️Japanese Cooking:A Simple Art

Japanese Cooking: A Simple Art

Japanese Cooking: A Simple Art

 

辻調理師学校の創設者により刊行された一冊。アメリカ人の日本料理観を変えるきっかけとなった啓蒙的な一冊。日本料理の基本のレシピが美しい写真とともに紹介され、日本人でも十分参考になる内容。

 

▪️日本を知る105章

富士山、生け花、わび・さび、など全105のキーワードを、日本を代表する40名の作家・文化人が独自の観点で解説してまとめている。日本の文化や心を知ることができる一冊。

 

▪️The Japanese House:in Space,Memory,and Language

「住まいの言葉」という切り口で描くエッセイ。日本の伝統的な建築様式を取り上げ、それぞれにまつわる歴史やストーリーを、美しい情景をまじえながら紹介している。日本という国の美意識や合理性に気付かされる一冊。

 

▪️茶の本

茶道についての歴史、禅との関係性、茶室や茶碗など、独特の世界観を紹介している。本の中には千利休豊臣秀吉の逸話についても言及されている。茶道とは何かを深く知ることができる一冊。

 

▪️JAPANESE HOUSE AND THEIR SURROUNDINGS

日本独自の建築様式を、緻密なイラストとともに紹介。アメリカ人の著者は、日本建築の原理を西洋にはじめて紹介した人物。天井の板や瓦といった細かい部分まで見事にイラスト化して落とし込んでいる。

 

▪️Lonely Planet Lost Japan

Lonely Planet Lost Japan

Lonely Planet Lost Japan

 

日本通のアメリカ人著者が、長年の日本滞在中に経験した日本の素晴らしさを綴った日本美見聞録。日本の美しさを賞賛する一方で、その姿が年々失われているという事実を綴っている。日本の文化を残していかなくてはいけないと気付かせてくれる一冊。

 

図書推薦人

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イェンス・イェンセン

デンマーク出身。一般社団法人 ニホンコロニヘーヴ協会・代表理事。Wall paperのジャパン・エディターも兼任。10~12歳のときに『SHOGUN』というタイトルの英文小説を読み日本文学に興味を持つ。その後、ロンドン大学で日本語を専攻し、来日。「あらためて、母国の文化を知ることは、自分自身を見直すきっかけになるものではないでしょうか」とのこと。

 

さいごに

グローバル化が進展する現代において、日本文化の素晴らしさが改めて見直されている。日本の伝統工芸や建築様式、慣習にはところどころに美意識がちりばめられており、独特な存在感を放つ。この日本ならではの独自の世界観が、かねてより国際的に高く評価されてきた。一方で、そんな自国の文化について、我々日本人の大部分はあまりにも無知過ぎるのではないだろうか。外国人だからこそ気付く日本の素晴らしさ、それを知ることが”今の”日本人には必要なのかもしれない。